(2014/10/11)加古隆ソロコンサート2014~クレーと北斎を弾く~@サントリーホール [加古隆]
3ヶ月前のことですが、ピアニスト・加古隆さんのソロコンサートを観に行ってきました。
加古さんは還暦をとっくに過ぎていますが、まだまだ元気な姿を見せてくれています。
今回も、加古さんならではのメロディを堪能することができました。
加古さんのオリジナル曲を中心に楽しんだソロコンサートのライブレポです。
加古隆ソロコンサート2014~クレーと北斎を弾く~
日時:10/11(土) 15:05~16:58(1時間53分)
会場:サントリーホール 大ホール(東京)
出演:加古隆(piano)
曲目:
~1部~
♪雨の石畳
♪白い巨塔
♪アクア・ブルー
♪映画「蜩ノ記」の音楽
1.山里の四季
2.残された時間
3.秋谷のテーマ
♪少年時代
♪湖沼の伝説
~2部~
♪パウル・クレー~色とかたちのポエム~
1.秋を告げる使者
2.さえずり機械
3.青い花
4.冬の山
5.いにしえの響き
♪葛飾北斎~江戸の風景~
1.赤富士
2.花火
3.戦記絵巻
4.東海道旅唄
5.沖浪裏
♪ポエジー~グリーンスリーブス~
♪パリは燃えているか
♪黄昏のワルツ
~アンコール~
♪アラビアの町
会場に到着しました。
すでに曲目の一部が発表されています。
「クレーと北斎を弾く」とのことで、やはり「パウル・クレー~色とかたちのポエム~」と「葛飾北斎~江戸の風景~」が楽しみです。
中に入ります。
サントリーホールは久しぶりですね。
クラシックのコンサートを観に行く機会が減ってるというのがあるかな。。。
宮本笑里さんは産休だったし高嶋ちさ子さんのコンサートは観に行かなかったし村治佳織さんは療養中だし。。。
そういえば、葉加瀬太郎さんのコンサートも観に行かなかったですね。
CD売り場はCDを買い求める観客で囲まれていました。
すでに「いにしえの響き-パウル・クレーの絵のように-」と「エスタンプ・ソノール」は購入済みなのでここで強いて購入するものはありません。
でも、加古さんはアルバムをたくさん出しているのでいずれ何か買うこともあるでしょう。
ドリンクコーナー「インテルメッツオ」って面白い名前ですねえ。。。
こういう場所は日本ではサントリーホールが初とオフィシャルサイトに出ていました。
今ではあちこちに同じようなコーナーがありますね。
アイスコーヒーを注文しました。
時間がちょっと余ったのと、日立市からの移動でちょっと疲れたのがあって何か飲みたかったんですよね。。。
これで時間を潰しました。
ホールに入りました。
私の座席は1階6列26番です。
加古さんのファンクラブで取った割には珍しく中央ブロックの席がとれました。
やはりサントリーホールは大きいので、ファンクラブ枠も残ってたってことかな。。。
開演時間を少し過ぎたところでホール内は暗転。
ステージが明るくなって、加古さんが登場しました(^-^)//""パチパチ
1曲目の演奏は「雨の石畳」。
アルバム「水の前奏曲」に収録されています。
加古さんらしい独特の暗くて神秘的な演奏でした。
サントリーホールの生音はよく響きますね。
2曲目の演奏は「白い巨塔」。
フジテレビで放送された同タイトルのドラマのテーマ曲です。
哀愁漂う演奏でしたが一転して映像音楽ですね。
live imageでも演奏されていましたが聴いたのは久しぶりでした。
3曲目の演奏は「アクア・ブルー」。
アルバム「PIANO」に収録されています。
フランス時代に作った曲だそうです。
スピード感のある演奏を繰り返すところは加古さんらしさを感じますね。
加古さん:みなさん、こんにちは。加古隆です。
観 客:(^-^)//""パチパチ
加古さん:連休の初日にもかかわらず行楽に出かけず僕のコンサートに来ていただきありがとうございます。東京では久しぶりのソロです。どうぞお楽しみください。
体育の日があって3連休でした。
私みたいにMotoGP観戦と掛け持ちしている人はそうはいないだろな。。。
この日は日立市に車を止めて特急フレッシュひたち号で駆けつけました。
なのでちょっときついんですよね。。。
開演前にアイスコーヒーを飲んだのはそのためです。
4曲目の演奏は映画「蜩ノ記」のサントラから「山里の四季」、「残された時間」、「秋谷のテーマ」のメドレー。
サントラの中にあるボーナストラックのピアノソロ3曲です。
映画は10/4に劇場公開されましたが、かなり好評だったようです。
武士が登場する映画ということで、加古さんが音楽を担当した「最後の忠臣蔵」を思い浮かべてしまいました。
加古さんの映像音楽らしく最初はやや暗くて哀愁漂う演奏、次は穏やかで温かみのある演奏、最後はまたやや暗い演奏でした。
加古さん:僕は音楽を作ったのでスタッフです。スタッフが言うのもなんですが、すばらしい映画です。ぜひ観てください。サントラも出ています。ロビーに置いてあります。
観 客:笑
サントラは映画の劇場公開に先だって9/17に発売されていました。
映画は結局観に行きませんでしたが、そのうちテレビで放送されるでしょう。
5曲目の演奏は「少年時代」。
アルバム「SILENT GARDEN」に収録されています。
高音のメロディと穏やかなアルペジオが印象的です。
懐かしさを感じる演奏でした。
6曲目の演奏は「湖沼の伝説」。
アルバム「ジブラルタルの風」に収録されています。
1部最後ということでやや長めの曲で、最初は神秘的な演奏でしたが、スピード感があってだんだん激しさを増していきました。
荒々しさを感じましたけど、やっぱり表現力がありますね。
最後は静かに終わっていました。
演奏が終わると加古さんが退場し、休憩時間になりました。
ロビーへ行きます。
スタンド花が置いてありました。
アン・ミュージック・スクールは加古さんが学長を務めています。
加古さんは教育にも熱心なんですね。
TBSラジオは1年半前のアニバーサリーコンサートや今回のコンサートの主催をしています。
2010年にTBSラジオ「大沢悠里のゆうゆうワイド」に出演してました。
東宝ミュージック。。。
サントラはここから出てない認識ですが、映画「蜩ノ記」が東宝映画だからかな。。。
加古隆ファンクラブ「verseau」はいつもお世話になってるファンクラブです。
今回のコンサートのチケットもここでゲットしました。
シナリーグループは加古さんの曲「Flora」のオリジナルとなっている「シナリーの夜明け」をグループ創設時に作ってもらったんでしたね。
オフィシャルサイトにそう出ていましたがもう7年以上も前のことです。
このロビーはブルーローズ(小ホール)のロビーも兼ねています。
なので、ブルーローズの入り口も見えるのですが、この時間は会場スタッフがいるもののびっちり閉まっていました。
後でスケジュール表を確認しましたが、「第25回 和波たかよし アフタヌーンコンサート」が開催されていました。
14時開演だったのでそろそろ終演かもしれないですね。
思い出しましたが、近藤久美子さん(violin)とレオナルド・ブラーボさん(guitar)の2人がサントリーホールの外でコンサートをやっていました。
こっちは観に行きたかったな。。。
再びドリンクコーナー「インテルメッツオ」へ。
ドリンクコーナーが2つあるんですよね。
今度は反対側へ行きましたがこちらは女性スタッフが2人。。。
まあ、偶然でしょう。
再びアイスコーヒーを飲みます。
安くはないですが、眠くなってはいけないのでしょうがないです。
ロビーから戻るとステージには巨大なスクリーンのセットが配置されていました。
後ろはP席なのでスクリーンはステージ上にセットします。
なんだか巨大なホワイトボードが出てきたな。。。という気分でした。
ずいぶん時間をかけてセッティングをしているようでしたが、他の会場ではどうやったんでしょうね。。。
休憩時間が終わるとホール内は暗転。
加古さんが登場しました(^-^)//""パチパチ
7曲目の演奏は「パウル・クレー~色とかたちのポエム~」。
アルバム「いにしえの響き-パウル・クレーの絵のように-」からの5曲のメドレーです。
スクリーンに映像が映るのでステージの照明は消され、加古さんのみスポットライトを浴びていました。
「秋を告げる使者」は神秘的な演奏が続いていました。
右上の木が秋を告げる使者でしょうか。
「さえずり機械」は軽快でスピード感のある演奏の繰り返しでしたが少しずつ変化をつけていました。
スクリーンには絵のアップ映像がスクロールしながら映ってましたが機械が動いているような感じが出ていました。
「青い花」は静かで暗い演奏でした。
最初、青い花の部分だけがズームアップで映ってて青い花そのまんまでしたが、徐々にズームアウトして最後は全景が映っていました。
「冬の山」はゆっくりとした不気味な演奏で、ピアノの弦を直接たたくハーモニクスのような音はいかにも雪っぽいです。
絵には3つの白い山がありますが、1つずつ次々に増えていく様子はスポットライトが増えていくようにも見えました。
「いにしえの響き」は暗くて不気味な演奏が続いていました。
絵はなんか茶色くて四角いものが格子状に敷き詰められている感じですが、いまいち芸術的に何なのか判らず。。。
8曲目の演奏は「葛飾北斎~江戸の風景~」。
アルバム「エスタンプ・ソノール」からの5曲(多分。。。)のメドレーです。
こちらも同様にバックのスクリーンには葛飾北斎の絵が映って、曲の進行と共に切り替わっていました。
「赤富士」は富士山の雄大さを感じる重い演奏でした。
絵は赤い富士山が印象的な「凱風快晴」から始まっていました。
「花火」は音が飛んでよく判らない演奏でしたがそれが「花火」のイメージでしょうか。
絵は人が多く映る「江都駿河町三井見世略図」や「隅田川関屋の里」が映っていてなんか活気あふれていました。
「戦記絵巻」は加古さんらしい不気味でスピード感あふれる演奏で、なんか琴を弾いているみたいに聞こえました。
「東海道旅唄」はまた静かになって。神秘的な演奏。
絵はこのあたりは「深川萬年橋下」とか「三河の八ツ橋の古図」とか出ていたと思います。
「沖浪裏」でテンポが早くなって激しくなり、ピアノの鍵盤を縦横無尽に叩きまくっていました。
絵はもちろん、あの荒波が有名な「神奈川沖浪裏」です。
最後は不気味な残響を残して演奏を終えていました。
加古さんテイストですねえ。
加古さん:後半は気分を変えて、僕のヒット曲をやります。話は終わりです。
観 客:笑
これで、今回のコンサートのタイトル曲2つが終わってしまいましたからね。。。
このリラックス感が笑いに繋がってるんでしょう。
9曲目の演奏は「ポエジー~グリーンスリーブス~」。
有名な「グリーンスリーブス」をアレンジしたもので、コンサートでよく演奏してますね。
今回も神秘的で美しい演奏でした。
10曲目の演奏は「パリは燃えているか」。
加古さんの代表曲的な曲でlive imageではお馴染みです。
ピアノソロで演奏していましたが、力強い演奏で違和感なしでした。
11曲目の演奏は「黄昏のワルツ」。
こちらもlive imageではお馴染みの明るいワルツです。
さすがにヴァイオリンのイントロのイメージが強烈なので最初は違和感がありましたけどその後は普通に聴けました。
演奏が終わるとスタンディングオベーションでした。
サントリーホールならではでしょうか。
加古さん:ソロでこんなに拍手をいただけるなんて幸せです。昨年デビュー40周年で、オーケストラや室内楽をやりました。それが終わって、もう一度自分を探ってみようと思ってやりました。
観 客:(^-^)//""パチパチ
加古さん:東京でソロは5年ぶりでした。最後は気分を変えて。。。立ってるのがやっとです。
観 客:笑
加古さんはもう67歳。。。
よく頑張りました。
アンコールの演奏は「アラビアの町」。
アルバム「PIANO」に収録されています。
久しぶりですねえ。。。
アンコールらしくスピード感のある演奏で爽快感がありました。
演奏が終わると再びスタンディングオベーション。
加古さんが退場し、コンサートが終わりました。
外へ出ましたが、外でコンサートがやっていた気配は全くなかったな。。。
音が鳴ってたら気づくはず。。。
近藤久美子さんとレオナルド・ブラーボさんのコンサートはもう終演だったんでしょう。
会場を後にしました。
今回のコンサートは2部の2曲に尽きますね。
加古さんが「パリは燃えているか」以降、映像音楽に手を出し始める以前の音楽は今とは違った感じがします。
自由に演奏している姿はまさに「ピアノの詩人」でしょうか。
コンサート前にも書きましたけど、最初はアルバム「いにしえの響き-パウル・クレーの絵のように-」と「エスタンプ・ソノール」のみで構成されるのかなと思っていました。
でも、実際はヒット曲や最近の曲などが混ざっていて、幅広く演奏していました。
きっとメリハリがつくんでしょうねえ。。。
加古さんの演奏をいろいろ聴けて楽しかったです。
次の加古さんの生演奏を聴くのはlive image 15 quinzeですか。。。
まさかの出演に驚きましたけど、そのときまでに心の準備をしておきます。
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