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(1/23)村治佳織さんギターリサイタル「新世紀ギターの潮流Ⅱ」@所沢市民文化センターミューズ キューブホール [村治佳織]

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1月にクラシックギタリスト・村治佳織さんのリサイタルを観に行ってきました。
リサイタルなので一人だと思っていたら後半にギタリストがもう3人出てきて4人で演奏してにぎやかになりました。
ギターアンサンブルを久しぶりに楽しめました。

新世紀ギターの潮流Ⅱ 村治佳織 ギターリサイタル
日時:1/23(日) 15:05~17:18(2時間13分)
場所:所沢市民文化センターミューズ キューブホール(埼玉)
出演:村治佳織(guitar)、福田進一(guitar)、
   鈴木大介(guitar)、大萩康司(guitar)
曲目:
~1部~
♪D.スカルラッティ:ソナタ ニ長調K.262/L.446
♪J.S.バッハ:無伴奏パルティータ第2番 ニ短調 BWV1004
 1.アルマンド
 2.クーランド
 3.サラバンド
 4.ジーグ
 5.シャコンヌ
♪権代敦彦:ひびきわたる孤独

~2部~
♪ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ ホ長調 Op.1-15
 1.アダージョ
 2.アレグロ
 3.ラルゴ
 4.アレグロ
♪ボッケリーニ:ファンダンゴ
♪湯浅譲二:組曲「藍より青く」
♪S.アサド:ウアレケーナ

~アンコール~
♪タレガ:アルハンブラの想い出
♪ミヨー:スカラムーシュより第3楽章




今回のリサイタルは「新世紀ギターの潮流Ⅱ」と銘打って4週連続でギタリストのリサイタルをやるというものです。
村治さんの回は第3回です。
この前の週に出演した大萩さんも有名なギタリストですね。
以前、NHK「トップランナー」に出演したことがあるので知っています。
残りの2人は初めて見る名前です。
スミマセン。。。

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ロビーでは当然CD売り場があります。
開演時間が近かったせいもあってか、人数は多くありませんでした。
おっと…
サイン会の案内もあります。
私は昨年、CDを買ってしまったし何回かサインを頂いたのでパスです。

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ホールに入りました。
私の座席は1階G列29番です
前から7列目のはずなのですが、このホールはキャパが少ない割りに幅が広いので意外と後ろにいる感じがします。
まあ、人気のある村治さんなのでこんなもんでしょう。

観客を見るとなんか年配の人が多い気がします。
あと、意外と男性と女性の差は少ないように思えました。
おばさんが思ったよりも多かったでしょうか。
所沢だからこそかもしれないですね。
とはいえ、最前列はおじさんばかりでした。

開演時間を少し過ぎたところで、白い衣装を着た村治さんがギターを持って登場しました(^-^)//""パチパチ

1曲目の演奏はスカルラッティの「ソナタ ニ長調」。この曲を聴くのは初めてです。スピード感のある演奏でした。
最初は明るく始まって、その後は長調と短調が交互に繰り返されて最後は盛り上がって終わりました。
元々はチェンバロで演奏されることが多い曲みたいです。
演奏が終わると拍手の中、にっこりと観客席を見ながら退場しました。

しばらくの沈黙の後、村治さんが再び登場しました(^-^)//""パチパチ

2曲目の演奏はバッハの「無伴奏パルティータ第2番 ニ短調」。こちらは村治さんのアルバム「Kaori Muraji plays Bach」に収録されています。
2年前はバッハ生誕400年で盛り上がりましたね。
第1楽章「アルマンド」はトリルがあってスピード感のある滑らかなメロディーがずっと続いていました。いかにもバロックって感じです。
第2楽章「クーランド」は低音が多く、不気味な感じでしたが3連符が多くてリズミカルな感じもしました。
第3楽章「サラバンド」はテンポも遅くて静かな演奏でした。一番ジミな部分です。
第4楽章「ジーグ」はテンポが速くなって8分の6拍子のメロディーがずっと続いていました。コード進行がいいなと思います。
第5楽章「シャコンヌ」は前の4つよりもはるかに長く、速くなったり、ゆっくりになったり、明るくなったり、暗くなったり、いろんなアルペジオがあったりとメリハリに富んでいました。一番聴き応えのある楽章です。
演奏が終わると拍手の中、村治さんが退場しました。
このあたりはいかにもクラシックのリサイタルって気がします。

しばらくの沈黙の後、村治さんが再び登場しました(^-^)//""パチパチ

3曲目の演奏は権代敦彦さんの「ひびきわたる孤独」。ミューズ委嘱新作で初演だそうです。新作ということで、楽譜を見ながら演奏していました。
不気味なイントロに始まり、その後はヘビーになって低音をベーン!と鳴らしたり、休みがあったり激しいアルペジオがあったり、ゆっくりになったりと、メリハリがものすごかったです。
指一本で音を出したり、ギターのボディーを叩いたりといろんなことをやっていました。
演奏中に6弦の調弦を下げるなんてこともやっていたように見えました。なんか1回聴いただけではちょっと解りづらい曲だったかなあ。
CD化に期待します。
演奏が終わると盛大な拍手の中、観客席にいた作曲の権代さんを指してステージに招き、握手をしていました。

村治さんが退場し、休憩時間になりました。
ロビーに行きます。
お!
今回、私の席はやはり後方の席だったせいか私のフットワークがよかったのか、運よくテーブルを確保できました。
のんびりとコーヒーを飲んで時間をつぶします。

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休憩時間が終わり、いかにもマジシャン的な黒のシックなスーツ姿の村治さんが登場しました(^-^)//""パチパチ
となりの席に座っていたおばさんは「かわいい」と言ってましたが合ってるかも。

1曲目の演奏はヘンデルの「ヴァイオリン・ソナタ ホ長調」。やっぱりギターはバロックが合いますねえ。
第1楽章「アダージョ」はその名のとおりゆっくりしてましたが、明るい演奏です。やっぱり解りやすいなあ。
第2楽章「アレグロ」はテンポが速くなり、明るくて爽やかな演奏でした。流れるメロディーは聴いてて気持ちいいです。
第3楽章「ラルゴ」は暗くてゆっくりとした演奏でした。短い楽章であっという間に終わりました。
第4楽章「アレグロ」は再びアップテンポで明るい演奏でした。軽快で華やかなところはいかにもヘンデルだと思います。

演奏が終わると拍手の中、村治さんは退場しました。
沈黙になると思っていたら、スタッフがステージに出てきて椅子と譜面台をもう3個用意しました。
え!
もう3人出てくるんですか!?
知らなかったのでびっくりしました。

準備が整うと、村治さんと他3人のギタリストが登場しました(^-^)//""パチパチ
福田進一さん、鈴木大介さん、大萩康司さん…
会場の外に貼ってあったポスターに載っている4人が勢揃いですね。
ジャパン・ギター・カルテットとして演奏することがあるようです。
村治さん:本日はどうもありがとうございます。
観  客:(^-^)//""パチパチ
村治さん:4回のシリーズでやってます。今日は私のリサイタルですが、素晴らしい3人にお越しくださり残りの曲をお送りします。
観  客:(^-^)//""パチパチ

初めてマイクを持ってあいさつしました。
前半は一言もしゃべってなかったなあ。
やっぱりクラシックって感じがします。
村治さん:福田先生とは8年前からお世話になってます。先生なしでは今の私はありませんでした。 (^-^)//""パチパチ

師匠ですか。
ふむふむ。
村治さん:大萩さんとは高校時代から知っていて留学先でも気心知れた同士です。

2人とも10代のうちにテレビに出演したんじゃなかったっけなあ。。。
早くから才能を発揮していました。
村治さん:鈴木さんは4歳のときに同じコンクールに出ていて古いつき合いです。

いろんなギタリストがいますね。

2曲目の演奏はボッケリーニの「ファンダンゴ」。この曲からは4人で演奏していました。
普段は2重奏で演奏されることが多いようですが、4人もいると厚みがすごかったです。
最初は序曲の部分でゆっくりとのどかな演奏でしたが、その後はアップテンポで流れるメロディーが続いていました。
まあ、普段はソロで活動している4人なのでデキはいいわけでないですが、まあいいでしょう。

村治さん:福田先生が湯浅先生に100回お願いしたんですよね。
福田さん:高校生のときにお願いしていてそれを覚えていてくれました。この世代の人は全員知りません。
観  客:(笑)

30年以上も前かなあ。
きっと私も知りません。。。

3曲目の演奏は湯浅譲二さんの組曲「藍より青く」。ミューズ委嘱新作で初演だそうです。プログラムに載ってないので正確なところはわからないですが、7楽章構成だったと思います。
第1楽章は高音のメロディーを聴いてると哀愁漂う感じがします。トレモロも響かせていました。美しいコード進行がいいです。
第2楽章は穏やかな演奏でした。すぐに終わりました。
第3楽章は暗い演奏でした。ここでもトレモロも入れていました。トレモロはギターアンサンブルならではです。
第4楽章はは引き続き暗い演奏でした。哀愁が漂います。
第5楽章はしっとりと穏やかな演奏でした。村治さんは2ndに徹していたようです。演奏はすぐに終わりました。
第6楽章は少し変な感じがるすアルペジオをゆっくりと演奏していました。
第7楽章は再びトレモロのメロディーが響き、哀愁が漂っていました。ハーモニクスも入れて神秘的な感じもしました。

演奏が終わると盛大な拍手の中、観客席にいた作曲の湯浅さんを指してステージに招きました。
湯浅さんはゆっくりとステージに出てきて、奏者一人一人と握手をしていました。

村治さん:次が最後の曲です。えっ!早いですか?

さすがにエーーーッ!!はありません。

村治さん:最後の曲は「ウアレケーナ」です。不思議な名前です。みんな低音の調弦を変えてます。
鈴木さん:…最近何の音が出てるかやっと解ってきました。
観  客:笑

調弦するとわけわらなくなりそうですね。
木村大さんが得意とする「コユンババ」は5本調弦を変えているのを思い出しました。

4曲目の演奏はセルジオ・アサドの「ウアレケーナ」。セルジオ・アサドはいわゆるアサド兄弟の兄です。弟はオダイル・アサドです。ちょっと脱線。。。
最初は不気味な演奏で始まり、その後はつかみどころのないメロディー…
そのうち穏やかな演奏になりますが、またテンポが速くなり、つかみどころがない感じでした。
ギターを叩いてリズミカルになり、最後はかっこよくジャーンと鳴らして終わっていました。
タイトルのように不思議な曲でした。

この後はアンコールです。
一端退場していた村治さんが一人で出てきました(^-^)//""パチパチ

アンコール1曲目はタレガの「アルハンブラの想い出」。これは説明不要の超有名なギター曲です。
トレモロが難しいのでなかなか聴けないんですよねえ。
村治さんらしく、滑らかで丁寧な演奏でした。相変わらずうまかったです。

演奏が終わると他の3人が出てきて再びカルテットになります。

村治さん:今日は私のリサイタルですが、すばらしい作曲者と出会い、素晴らしい奏者と演奏ができました。次はいよいよ福田先生の番です。

2/5に第4回となる福田さんのリサイタルが行われました。
私は観に行かなかったのですが。きっとすばらしい演奏だったことでしょう。

アンコール2曲目はミヨーの「スカラムーシュより」第3楽章。ピアノデュオで演奏されることが多いみたいですね。
なんかオーラスにぴったりの華やかな曲でした。
とてもリズミカルですが、演奏はあっという間に終わりました。

演奏が終わると4人は退場し、コンサートが終わりました。

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終演後、ロビーに行きました。
すでに村治さんのサイン会の準備ができていて、すでに行列ができていました。
やっぱりおじさんが多いかなあ。。。
村治さんは毎回制限がなくて本当にありがたいです。

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会場の外に出ました。
すでに5時を過ぎていてイルミネーションが輝いていました。
このときはまだ真冬でしたので、まだまだいいなと思いました。
会場を後にしました。

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最初は昨年9月に出たばかりの村治さんのCD「Soleil - Portraits 2」からの曲が中心になるのかと思いましたが、予想に反してクラシックコンサートになりました。
クラシックの曲もいろいろギターにアレンジされているみたいですね。
まあ、アルバムの曲は昨年末に聴いたのでこれでもいいでしょう。
ギターアンサンブルは久しぶりに聴きました。
クラシックギタリストが4人集まることはそうはないですから…
アンサンブル独特の響きを楽しめました。
カルテットの演奏はまたどこかで聴けるでしょう。
しばらく村治さんのリサイタルを観に行く予定はありませんが、また観に行こうと思います。

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ミラクルピーチ

ええ~!?福田先生も共演なさったのですね!!スゴイです。
地元(静岡)では有名な方ですよ♪
そのおかげか、村治さんもよく静岡に足を運んでくれます。

古川展生さんとのデュオリサイタルに行ったことがありますが、ソロじゃない村治さんは共演者への気遣いが優しくて、おしゃべりになったりしますよね!
2ndになる村治さんも、交わす目線とかが素敵なんですよ~。

それが4人とは迫力がありますねぇ。音にも厚みが出そうです。
もっとリサイタルをチェックしないといけないですね・・( ..)φメモメモ

私はスパニッシュな村治さんが好きなので、またロドリーゴで聴かせて欲しいなっと秘かに願っています。デッカだから無理なのかな・・・?

by ミラクルピーチ (2011-03-08 12:20) 

たかぴー

>ミラクルピーチさん
福田先生はそんな方でしたか。。。
覚えておきます(^_^;)
古川さんとはよく共演している印象がありますね。
チェロと音色が合うんでしょうか。
私も機会があれば行ってみようと思っています。
ロドリーゴの曲に関してはデッカに移籍した後も「Viva Rodrigo」というアルバムを出してるし、「アランフェス協奏曲」は毎年必ず演奏してるので、どこかで聴けるでしょう。
村治さんはレパートリーが多いので機会は少ないかもしれないですが、気長に待ちましょう。
by たかぴー (2011-03-10 22:47) 

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